セバスチャン・クリストフセバスチャン・クリストフフランスブルゴーニュ[Chablis]

リュット・レゾネ、ロッタ・インテグラータ

今改めて注目するに値する、唯一無二の個性を持つシャブリのテロワールを見事に表現。

若木を一切使用しないなど微差の積み重ねが、セバスチャン・クリストフのワインを特別なものにしている。
フランス国内でも一流ホテル・レストランでしか目にしない、隠れた優良生産者。

Introduction生産者紹介

 ブルゴーニュ最北部、スラン川沿いに位置するシャブリは一般的に鋼鉄のようなミネラルと長期熟成のポテンシャルを持つシャルドネを生む産地として知られている。シャブリといえばキンメリジャンと呼ばれる牡蠣の化石を含むマール土壌が有名だが、スラン川の右岸と左岸ではその個性も若干異なる。グラン・クリュのある右岸はより粘土質が強まり、日照量も多くなるためワインはよりボリュームと複雑さが増す。一方、左岸は東や北向きの畑が多くなるので比較的涼やかでよりフレッシュな味わいになる。シャブリのグラン・クリュはコート・ドール最良の白に比肩するような凝縮感、エネルギー、長期熟成のポテンシャルを持っているにも関わらず、その多くはコート・ドールの半値以下で取引されてきた。ジャンシス・ロビンソンはシャブリを「最も過小評価されているワインの1つ」と著書で評し、「素晴らしい品質に加え、コート・ドールの白よりも安価で多くの場合が長命である点からすると、シャブリのワインは非常に優位に立っている」と述べている。さらに「ブルゴーニュの白ワインを投資目的ではなく、飲むために購入するのであれば、プティ・シャブリを選ぶべきだ」とし、広域のAOCであってもその実力を評価している。

 また、近年の温暖化がシャブリに及ぼす影響も見逃してはならない。1つ目は冷涼なシャブリでもブドウが安定して熟す様になり、ヴィンテージ毎の品質の差が縮まっていること。2つ目はブドウの熟度が高まった事によるスタイルの多様化である。フレッシュさを保持しながらコート・ドールを彷彿とさせるリッチなスタイルも作られる様になっており、シャブリ=ミネラル・キレという従来のイメージの枠を飛び越え、多様なスタイルのシャルドネを提供する産地としての進化を見せつつある。ブルゴーニュの著しい価格高騰の中、美味しいシャルドネを探す際にシャブリは最良の選択肢になりえる。その中でも注目すべき造り手がドメーヌ・セバスチャン・クリストフだ。
 シャブリの町の中心から北東へ約8km、スラン川右岸のフィエ村に居を構えるドメーヌ・セバスチャン・クリストフは1999年に創設された比較的若いワイナリーだ。当主のセバスチャンはボーヌで醸造を学び、創設当初は祖父から引き継いだ0.6haの畑のみでスタート。その後、親戚などに土地をもらいながら拡大し、現在ではプティ・シャブリ、シャブリに加え、1erCruの中でも名高いフルショーム、モンテ・ド・トネル、モン・ド・ミリューを含む計35haを所有する。創立当初、若木のブドウはシャブリの大ドメーヌであるジャン・マルク・ブロカールに販売していた。通常であれば植樹から3-4年経ったブドウはワインに使用できるが、現在でもセバスチャンは樹齢が8年に満たない若木のブドウは全てネゴシアンに販売してしまう。そのため彼のワインはスタンダードレンジであっても安定した品質のワインとなる。

 栽培ではリュットレゾネを取り入れており、醸造ではステンレスタンクをメインに用いるが、一部バリックも使用し、酸を和らげるためにマロラクティック発酵を行う。重要視する澱との接触ではバトナージュではなくオクソライン・ラックと呼ばれる棚を用い、樽を回転させる手法を取る。樽を支える支柱の1つ1つにローラーがついており、その上に置かれた樽を手動で回転させることで、沈んだ澱を撹拌する事ができる。バトナージュと比べるとより短い時間で均質的な澱との接触が可能になり、更に樽の栓を開ける必要がないので酸化のリスクを減らすことが出来る。この作業は毎年同じように行われるのではなく、例えば暑い年は果実味がリッチになるため樽の回転を控えめにし、逆に涼しい年は味わいに厚みを出すために回転の頻度を上げて澱との接触を増やす。このように年によって最適なアプローチを施す。こうして生まれるセバスチャン・クリストフのワインは、ピュアな果実、張りのあるボディ、柔らかくも伸びのある酸、澱の成分が絶妙に溶け込んだ見事なバランスが楽しめる。

セバスチャン・クリストフのワインは生産量の約80-90%を輸出、国内で流通する残りのワインもリッツ・カールトンやペニンシュラなどのパリの一流ホテルに販売してしまうため、フランス国内でさえ彼のワインを見つけるのは難しい。ワイン・アドヴォケイト誌では「ピュアで生き生きとしたシャブリの優れた造り手、急速に台頭している」という評価に加え「シャブリの知るべき生産者」「シャブリのグレート・バリュー・ワイン」にも選ばれている。コスト・パフォーマンスの高い優れた造り手として見逃すことの出来ない生産者である。

Technical Dataテクニカルデータ

オーナーセバスチャン・クリストフ
醸造責任者セバスチャン・クリストフ
所有畑面積35ha
栽培方法短いギヨ・ドゥーブル。
剪定して収量をコントロールし、各区画のブドウにテロワールの特徴が最大限引き出せるようにする。
醸造方法発酵前の果汁の清澄度を上げるために最低24時間は静置する。
ステンレスタンクを使用し、温度を常に一定に保つ。いくつかのキュヴェにはオーク樽を使用。

Item Listアイテム一覧

※アイテムリストは随時変更になります。
※価格は税抜き表示です。

2018 Chablisシャブリ

希望小売価格¥3050

産地Chablis
ブドウ品種シャルドネ100%
熟成ステンレスタンクで澱と共に9ヶ月
アルコール度数13%

樹齢約25年。レモン、白桃、火打石、白い花が溶け込んだアロマ。口に含むとフレッシュかつ柔らかな果実味がじわじわと広がっていく。中心にはピンと伸びる酸があり、心地よい甘みと緊張感のあるミネラルのコントラストが美しいエレガントなフィニッシュにつながる。

2018 Chablis V.V.シャブリ ヴィエイユ・ヴィーニュ

希望小売価格¥3800

産地Chablis
ブドウ品種シャルドネ100%
熟成ステンレス85-90%、バリック10-15%で澱と共に12ヶ月
アルコール度数13%

セバスチャンが祖父から引き継いだ樹齢約60年のブドウを使用。グレープフルーツ、レモンコンフィ、リンゴの蜜のアロマ。口に含むと凝縮した果実が広がり、快活な酸とミネラルが躍動感を与えている。豊かな果実味が中心にありながら、張りのある酸とミネラルが散りばめられた肉感的な味わい。力強さとフィネスが楽しめる1本。

2018 Chablis 1er Cru Montee de Tonnerreシャブリ プルミエ・クリュ モンテ・ド・トネール

希望小売価格¥5700

産地Chablis 1er Cru
ブドウ品種シャルドネ100%
熟成ステンレス80%、新樽20%で澱と共に12ヶ月
アルコール度数13%

樹齢約40年。モンテ・ド・トネールはグランクリュのブランショにもほど近く優れたテロワールを有する。完熟リンゴ、洋ナシ、アカシアの蜜にスパイスが混ざる複雑なアロマ。ボディは凝縮感がありながらクリスタルの様な透明感を持ち、豊かな果実味を堅牢なミネラルと直線的な酸が支えている。プルミエ・クリュならではの複雑さ、ポテンシャルが表現されたドメーヌを代表する1本。