シャトー・パルメChateau Palmerフランスボルドー[Margaux]

ビオロジック、ビオディナミ認証なし

時に磨かれたユニークなスタイル
どんな時代にも常に最上のワインを世に送り出してきたシャトー・パルメ
公式には三級格付けとなるが、そのクオリティは一級に匹敵する

Introduction生産者紹介

『人』に恵まれた
シャトー

メドック地区の村名を冠するA.O.C.の中で最も南に位置するマルゴーは、最も多くの格付けシャトーを擁するアペラシオンでもある。一級のシャトー・マルゴーを筆頭に、その総数は21シャトー。1855年の格付け当時、ボルドー随一の評価を誇った。マルゴーのワインの特徴は、キメ細かく滑らかな絹のテクスチャーに、繊細だが芯の強さを持つ骨格、そして何より甘美な香り高さだ。20世紀半ばから後半にかけて、このアペラシオン全体でクオリティが低迷していた時期もあったが、そのような時代においてもシャトー・パルメは常に最上のワインを世に送り出してきた。公式には三級格付けとなるが、そのクオリティは一級に匹敵すると評される。パルメをシャトー・マルゴーの最大のライバルと目するロバート・パーカーは断言する。「真の意味での偉大なマルゴーのワインとは、シャトー・マルゴー、パルメに限られる」と。

シャトー・パルメの歴史を紐解くと、その始まりは17世紀初頭までさかのぼる。18世紀にはシャトー・ド・ガスクという名でワインが造られ、王侯貴族に珍重されていたという。『パルメ』という名を得たのは1814年。イギリス将官のチャールズ・パーマーがシャトーを取得し、改名。その名を広めるのに心血を注いだ。
一時精彩を欠いたシャトー・マルゴーとは対照的に、パルメが今日まで高いクオリティを貫くことができたのは、畑の良さはもちろん、一貫して『人』という要素に恵まれていたところが大きい。1937年から共同所有者を務めるボルドーの老舗ネゴシアン、シシェルとマーラー・ベッセ。1913年から91年間、親子2代に渡ってシャトーの支配人を務めたブテイエ家。イタリアの銘醸オルネッライアで醸造責任者を務め、2004年に34歳の若さでブテイエ家の後任となったボルドー出身の醸造家、トマ・デュルー。そして、『メドックの守護神』の異名をとるコンサルタントのエリック・ボワスノ。特に近年、トマ・デュルーの細部にわたる徹底した改革が、パルメのクオリティを更に引き上げている。

ブドウ栽培は
ビオディナミを実践

現在、パルメの要となる畑は、シャトー・マルゴーのすぐ南、パルメの壮麗なシャトーの裏手の台地に広がる。パルメが1855年の格付けで三級に留まったのは、当時ここに畑を所有していなかったからといわれている。55haの所有畑の内、6割近くを占めるこの畑では、40-50cmの砂利質の表土の下に粘土の層が広がる。その独特の土壌に合わせ、パルメでは昔からメルロを多く栽培してきた。その割合はカベルネ・ソーヴィニヨンと同じ47%。この高いメルロの比率がもたらす緻密で肉感的な果実が、マルゴーのアペラシオンの香り高さや優美さを引き立たせ、パルメのスタイルを特徴づける。

ブドウ栽培は1995年からリュット・レゾネで行っていたが、2004年のデュルーの支配人就任を機にビオロジックに転換。現在ではビオディナミを実践するボルドーの数少ないシャトーのひとつとなった。1haあたり1万本と植樹密度の高い畑には緑が茂り、隣のシャトーの畑と比べると一見無秩序に見えるが、1年を通じて鋤き耕された土は柔らかく健全で、生命に満ちている。

パルメと
アルター・エゴ

更に2007年以降、徹底した土壌調査を行い、土壌の組成や窒素や水分の含有量に加え、病害への耐性、地形、樹勢に基づいて各区画を更に細分化した。砂利や粘土、石灰、砂の含有率により、土壌の種類だけでも16種類にものぼるという。畑は区画ごとに入念に管理されており、醸造も区画を分けて行われるため、セラーには54個もの温度管理可能な円錐型のステンレスタンクが並ぶ。細かく分かれた区画から紡いだワインのクオリティとポテンシャルを見極め、それらをパルメへと編むデュルーは、自らをオーケストラの作曲家になぞらえる。

パルメが壮大な交響曲ならば、ジャズやコンテンポラリー・アートに例えられるワインが、アルター・エゴだ。ラテン語で、『もう一人の私』という意味を持つこのワインは、パルメをまた別の観点から描き出す。パルメの緻密さとフィネスはそのままに、生き生きとした果実の表現を軸とする。シャトー・パルメは熟成を経ることで、その芳香は更なる深みを増すが、その長い時間を待つ間に楽しむことができる大らかさをアルター・エゴは備えている。
(※販売面での協力関係にあるパートナー・シャトーであり、正規代理店商品ではありません。)

Technical Dataテクニカルデータ

オーナーSociete Civile du Chateau Palmer
ディレクターThomas Duroux
コンサルタントEric Boissenot
所有畑面積55ha
土壌主に砂利質。粘土や石灰、砂の含有率により、16種類の土壌の組み合わせがある。
栽培方法1995年からリュット・レゾネで栽培を行い、2004年よりビオロジックを採用。現在ではビオディナミを実践している。畑を健全な状態に保つため、1年を通じて土を鋤き耕す。土中の生物環境を活性化と自然な生存競争、土中の水分コントロールのためにブドウの畝の間には草を茂らせている。植樹密度も1万本と高い。
醸造方法54個の温度管理可能な円錐形のステンレスタンクで区画ごとに醸造。マセラシオンの期間を長くとり、色調、エキス、タンニンをしっかりと引き出す。マロラクティック発酵後すぐにワインをバリックに移し、熟成。卵白で清澄を行うが、ろ過はせず、重力に任せて澱引きを行う。

Item Listアイテム一覧

※アイテムリストは随時変更になります。
※価格は税抜き表示です。

2009 Alter Ego de Palmerアルター・エゴ・ド・パルメ

産地Margaux
ブドウ品種メルロ52%、カベルネ・ソーヴィニヨン48%
熟成バリック16-18ヶ月熟成(新樽30-40%)
評価ワイン・アドヴォケイト91
アルコール度数14%

ブラックベリー、カシス、チョコレート、ローストしたエスプレッソにスモークや森のアロマ。享楽的でジューシーなこのマルゴーのワインは最初の10~15年で飲むべきである。

2011 Alter Ego de Palmerアルター・エゴ・ド・パルメ

産地Margaux
ブドウ品種メルロ48%、カベルネ・ソーヴィニヨン37%、プティ・ヴェルド15%
熟成バリック16-18ヶ月熟成(新樽30-40%)
評価ワイン・アドヴォケイト88-90
アルコール度数13.5%

レザーのニュアンスがあるダークフルーツにやや土っぽさのあるアロマ。口の中では果実が豊かに広がるが、これはカシス程までは
いかずとも心地よい酸味を持つフレッシュでハッキリとしたベリー系の味わいである。タンニンはグリッピーで、きつさは全く感じさせない。

2008 Ch. Palmerシャトー・パルメ

産地Margaux
ブドウ品種メルロ51%、カベルネ・ソーヴィニヨン41%、プティ・ヴェルド8%
熟成オークバリック20ヶ月
評価ワイン・アドヴォケイト94
アルコール度数13.5%

赤いルビー色をした、エスプレッソの豆、キャラメル、土っぽさ、スモークのニュアンスを感じる。ボイスンベリー、花、ブラックチェリーのアロマによってリッチでまろやか、ビロードのようなフルボディーのマルゴーワインとなっている。